第2回:「コンフィギュレーションを使用した寸法違いのモデルの作成1」
そのような時、モデルをコピーして、変更箇所の数値を変える方法もありますが、SOLIDWORKSのコンフィギュレーション機能を使用すると非常に効果的です。
コンフィギュレーション機能で、寸法違いのモデル、形状を変更したモデルを簡単に作成でき、切り替えも簡単にできます。
また、デザインの検討をする場合にも、大変有効です。
基本となるモデル作成
・六角穴付きボルト(M10)の長さ違いのモデル作成で説明します。
1.基本のモデルを作成します。(首下の長さ(L=30)でモデリングします)
※寸法の名前を寸法表に合わせてください。変更するときにわかりやすくなります。
例)ボルトの直径…d@スケッチ1 ※@スケッチ1は自動で付きます。



2.モデルを保存します。(ファイル名は「六角穴付きボルト-M10」にします。)
3.M10、L30コンフィギュレーションを作成します。
①Configuration Managerタブをクリックします。
②一番上の六角ボルトコンフィギュレーションで右クリックして、コンフィギュレーションの追加をクリックします。

③Propaty Managerタブに変わりますので、コンフィギュレーション名などを入力します。

④OKをクリックするとコンフィギュレーションが追加されます。
4.同様にM10、L32のコンフィギュレーションを追加します。

5.コンフィギュレーションがM10-L32になっていることを確認して、M10-L32用に寸法を変更します。

6.Feature Managerで、回転1のスケッチ1をスケッチ編集します。
7.Φ16.27をクリックして、Propaty Managerを表示します。

8.主要値の「コンフィギュレーション」をクリックします。
9.コンフィギュレーションの選択ウィンドウが表示されますので、「当コンフィギュレーション」を選択して、「OK」をクリックします。

10.主要値の値を32に変更し、「OK」をクリックします。

12.Configuration Managerタブで、M10-L30をダブルクリックすると元のM10-L30の大きさに変わります。
関係式での変更
・上記は、寸法を1つずつ変更する方法を説明しましたが。数が多い場合は、大変なので、関係式を使って、変更する方法を説明します。
1.M10-L32のコンフィギュレーションを追加後、ツールー関係式を選択してください。
2.「関係式、グローバル変数、寸法」のウィンドウが表示され、寸法が全て表示されていることを確認してください。
※表示されていない場合は、「寸法ビュー」アイコンをクリックして表示させてください。

3.変更する寸法値をクリックするとコンフィギュレーションのアイコンが表示されるので、
▼をクリックして「当コンフィギュレーション」をクリックします。
寸法値を変更します。
変更が終了したら、「OK」をクリックして、ウィンドウを閉じます。

変更後
※ここで、寸法の名前も変更できます。

コンフィギュレーションによるフィーチャーの抑制
・六角穴付きボルトで、長さの違いにより、形状が変わるということはありませんが、M10-L32では、ボルトの先端に1mmの面取りを入れるようにします。
1.Configuration Managerタブで、六角穴付きボルトM10-L32に切り替えます。

2.タブをFeature Managerに切り替え、フィーチャータブのフィレット下の▼をクリックして、面取りコマンドを選択します。

3.ボルトの先端に1mmの面取りを付けます。

4.Configuration Managerタブをクリックして、M10-L30のコンフィギュレーションに切り替えます。

Feature Managerで、確認すると面取りフィーチャーが抑制されているのがわかります。
このように、寸法の値をコンフィギュレーションごとに変更したり、フィーチャーを抑制したりすることで、形状を変えることができます。
